丸ヘッド&Grover 102Cペグ、ブラックピックガードにローズウッド・ブリッジプレートのハカランダサイド&バック最終仕様となる1968年製000-28。
D-28と並びマーティンの代表機種の一つと言えるドレッドノートよりも小ぶりなボディと24.9インチスケールネック、スプルーストップにローズウッドサイドバックのスペックを持つのが000-28となります。
時代とともに仕様変更を行ってきた000-28ですが、本機は特徴的な丸みを帯びたヘッドストックに「PAT.PEND.U.S.A.」刻印のあるグローバー102ペグ、1 11/16インチのナット幅、スクウェアロッド、ブラックピックガードにローズウッドブリッジプレート等のスペックを持ち、1970年初期(一般的には1969年)までとなるブラジリアンローズウッドをサイド&バック、ヘッドストックべニアに使用した皆が憧れるハカランダ期の1本です。
42.9mmと標準的なナット幅に、すっきりとしたソフトVシェイプでネックエッジ付近が絶妙に落とされた適度な厚みにより握り込んだ時に見事に手に馴染むネックグリップで、000のボディサイズによりエレキから持ち替える方でも違和感なくフィットするのも000の魅力の一つと言えます。
1弦側指板エンド部からサウンドホールにかけてにクラックがあり、裏から割れ止めパッチ補強も行い、ナット、フレッ交換、薄くオーバーラッカーが施されており、しっかりと修理、調整を行い大切に使用されてきたことが窺えます。
フレットは幅が約2.1mm、高さが約1.0mmと標準的なサイズへと交換されており、現状減りはほとんど見られず、弦高は6弦:約2.7mm、1弦:約2.2mmとこちらも弾き易い高さでセットアップされており、25.4インチのドレッドノートモデルよりも短い24.9インチスケールとボディ幅、深さともに一回り小さい000サイズにより繊細なピッキングに対してもレスポンスが良く、低音から高音までバランスよく鳴ってくれるためフィンガースタイルでも扱い易く、さらにハカランダサイド&バックの恩恵により芯がありながらボリュームのある低音と豊かなサスティーンがジャンルを選ばず使用できる逸品です。
ピックガードはオリジナルの塗り込みタイプでなく一度交換されており、ナット、フレットの交換に加えて全体的に薄くオーバースプレーされていますので、D-28よりも生産数が少なく、今後より希少性を増していくハカランダサイド&バック期の1968年製ですが、演奏面、保護面においても今後も長く安心してご使用いただける000-28です。
シリアルナンバー:234485
重量:1.91kg
ネック幅:ナット:42.93mm 5フレット:48.623mm 12フレット:53.58mm
ネック厚:1フレット:21.69mm 5フレット:22.92mm 10フレット:24.37mm
付属品:ノンオリジナルハードケース、オリジナルピックガード(現状使用不可)、ブリッジピン
セットアップ時使用弦:D'Addario EJ26 (Phosphor Bronze 0.011-0.052)
中古保証:1年